新築のマンションの床は、フローリングで仕上げるのが主流となっています。今や和室はオプション扱いになっていて床はフローリングが標準です。40年前はというと、カーペット敷きか板の間(フローリングという感じではありませんでした)、そして畳です。
マンションでは通常、上下階の生活音に配慮するため遮音性を持ったフローリングで仕上げています。ショールームなどで床に触れた事のある方は、素材やデザイン、触り心地、幅の広さなど気になるけど細い違いはカタログやサンプルだけでは、なかなかわかりません。先日、とある床材メーカーの営業の方と都内のショールームでお話しさせていただく機会があり、「床ってリフォームする時に標準的な金額で予算が決まってしまっていることが多く、でも一番体に触れている部分だから大事。なかなかそれって伝わりにくいのかな」というお話をされていました。キッチンや浴室はショールームで選ぶ方も多いのですが、床材を選ぶときも、ぜひショールームに足を運んでいただくことをお勧めします。床にはこだわりを持っている人も多いんです。
さて、リノベ現場の状況はと言いますと、通常、床材は工事の初期段階に貼りますが、今回は床にこだわってまして、終盤に施工することになっています。その理由は・・今回のリノベでは、部屋の中でランダムに床材が変わるということを試みています。玄関入ったところから、室内に続くタイルと床材。経験豊富なタイル職人さんも初めてという六角形のタイルを室内に貼っています。これなかなか選ぶのには強い決心が要ります。相手の床材とぶつかるところの加工と壁との取り合いなど、普通に床材を張ればこんな苦労はしない訳なんですが、もうすぐ仕上がるのですがこんな六角形の3色タイルを張りました。
昔のタイルのイメージと言うと、お風呂やトイレに貼られていたレトロなものを想像される方もおられると思いますが、お部屋の表情や体が触れるところがタイルって意外と気持ちいいんです。夏はヒヤッと涼しく、冬場は暖房をしているとジンワリ温まって。何よりお部屋のアクセントになります。タイルの打合せをしていると、「トイレに個性がない、壁面を白いタイルでアクセントにして、天井をシックに仕上げるとカッコ良さそう」というひらめきが。タイル工事って床や壁の仕上げの中ではコストがかかるのですが、床がタイルだから・・ということで。素敵なトイレの壁の完成です。
火がついちゃったんですねぇ。私もアールデザインの佐藤さんも。ということで間もなく完成です。次回、お部屋の全体をお知らせできればと思います。
明和地所×R*design(No.004)