所有者の森トラスト総合リート投資法人が売却することを発表
2017年5月で閉店が発表されている浦安市明海のイトーヨーカドー新浦安店ですが、土地と建物の所有者である森トラスト総合リート投資法人が売却することを発表しました。
資産の譲渡に関するお知らせ(イトーヨーカドー新浦安店)森トラスト総合リート投資法人
http://www.mt-reit.jp/file/news-83aefae18cc81ea22798cb52a352de67067a58ac.pdf
浦安市は付近のマンション住民の不便をフォローする動き
このイトーヨーカドーがある浦安市明海というエリアは大型スーパーがここ以外に存在せず、閉店後は隣接エリアの高洲のオーケーストアやワイズマートディスカ、あるいは新浦安駅前のイオンやアトレで普段の買い物をすることになり、明海や隣の日の出に住む方々は少し不便になってしまいます。
そこで浦安市は明海・日の出地区と高洲のオーケーストアとワイズマートディスカを結ぶ無料連絡バスの運行を開始して、少しでも不便が解消されるように動きはじめました。
また、浦安市は森トラスト側にイトーヨーカードーの賃貸借契約解約時である昨年8月と今年4月(森トラスト側の売却開始通告時でしょうか?)に商業施設の維持を要望したようです。
第30期(2017年3月期)決算説明資料 森トラスト総合リート投資法人(売却の経緯は5ページ目に記載あり)
http://www.mt-reit.jp/file/term-2abdf8612eda6e9ed5bf5e09fb94efd775240592.pdf
気になる売却先は?
気になる売却先は非開示ですが、「商業施設を含む住宅主体の複合開発を提案」ということですので、スーパーが無くなってしまう、という可能性は低くなりました。また、住宅主体ということですが、譲渡価格を土地だけの評価と考えると一坪あたりの単価が約140万円となり、現在の市場価格より高くなります。既存の建物を取り壊し一から開発となるとかなり高くつきますので、一戸建ての分譲では投資資金の回収が難しく、住宅については分譲マンションが濃厚です。また、法的拘束力があるようなことではありませんので、確定ではないです。
売却先は東証一部上場企業傘下のデベロッパー、という記載があり様々な会社が想定されます。「東証一部上場企業」が元々デベロッパーである企業、という前提で候補の会社を挙げてみます。
三井不動産
イトーヨーカドー新浦安店があるのは浦安市明海という住所ですが、このあたりで過去に多くマンションやホテルを手がけたのは三井不動産です。
〒279-0014 千葉県浦安市明海4−1−1
浦安市明海5丁目 パークシティ新浦安
浦安市明海5丁目 パークシティ東京ベイ新浦安Sol街区
浦安市明海6丁目 パークシティグランデ新浦安
Soi街区と同時期に開発された明海の隣、浦安市日の出にあるマンション、パークシティ東京ベイ新浦安のCoco街区とSea街区は1階が店舗、2階以上は住居棟になっています。
また、パークシティグランデ新浦安は「トレードポート」という商業棟があります。
パークシティグランデ新浦安の隣には三井ガーデンホテルプラナ東京ベイがあります。
野村不動産
ここ10年、新浦安で活発に分譲マンションを開発していたのは、日本郵政が買収することを発表した野村不動産です。
〒279-0014 千葉県浦安市明海4−1−1
浦安市高洲4丁目 プラウド新浦安
浦安市高洲8丁目 プラウド新浦安パームコート
浦安市日の出4丁目 プラウド新浦安マリナテラス
こちらはどのマンションも商業施設は併設されていません。
三菱地所
先日、千葉県企業庁から浦安市明海の隣りである浦安市高洲の土地を複数取得したのは三菱地所でした。
企業庁所有・浦安市高洲の土地を三菱地所レジデンスが落札
千葉県企業庁が競争入札にかけていた「浦安地区第二期高洲一丁目7番1外3筆」ですが、大手不動産デベロッパーの三菱地所の子会社である三菱地所レジデンスが落札したそう…
大和ハウス工業
今年4月に浦安市日の出にオープンした商業施設「マリナガーデン新浦安」を手がけたのは大和ハウス工業です。
新浦安に新しいショッピングモールが出来るかも!?
浦安市日の出にはまだ空き地が多く残されております。そのうちのひとつの土地の開発計画が進んでいる模様です。 湯めぐり万華郷と日の出南小学校の間の大きな空き地がその場所です。住所は浦安市日の出 4-7です。(2015年1月22日訂正追記)正しくは日の出5-7でした。 3.7ヘクタールもあるその敷地が大和ハウスと都市再生機構との間で長期の賃貸契約されたそうです。 …
スターツコーポレーション
現在、イトーヨーカドー新浦安店と同じ浦安市明海でマンション分譲をしているのがスターツコーポレーションです。明海の隣の日の出地区ではホテルエミオン東京ベイを運営しています。
新日本建設は条件に当てはまらず
明海の隣、高洲で現在マンションを分譲しているのは新日本建設ですが、ここは傘下にデベロッパーを抱えていないので当てはまらないです。
イオンの可能性は?
母体が不動産デベロッパー以外で考えると、イオンという可能性もあります。イオンはイオンタウン(株)とイオンモール(株)という2社をデベロッパーとして傘下に配置しています。
公開されているのは「東証一部上場企業傘下のデベロッパー」ですので、もちろん上記以外の企業の可能性もあります。とはいえ、森ビルグループが売却が適当と判断した案件を、商業施設含む住宅主体の開発目的で取得できる企業はかなり限られます。どの会社であっても、今住んでいる方・新たに住民になる人にも住みやすくなるような街づくりをしていただきたいですね。