こんにちは、小野です。
今日は新たに傾き修復の相談で3件のお宅にお伺いしてきました。
実は、最近皆様のお宅を訪問するなかで、よく相談をされるのが、
セールスがしつこく、施工品質が不明な“N社”の工法についてです。
あまりに、この業者に対する質問や不満が多かったため、
好みじゃない内容のブログになりますが書こうと思いました。
この業者は、土台上げ(プッシュアップ)工法を『補助金の範囲内で行います』といううたい文句で、お施主様に負担金額が発生しないことを理由に、契約を押し付けるような方法で営業活動をしています。
数十件のお宅で、お見積りを拝見させて頂いたところ、
驚いたことに全く同じ内容の見積書でした。
わずかに違うのは、名前と平米数の箇所のみ。
その事実を知ったお施主様はとてもショックを受けていらっしゃいました。
そして、
「確かに、室内の傾き調査や被害調査も何もせず、飛び込み営業に来た翌日にすぐ見積書をもってきたわ。」
とおっしゃられました。
更に、
「工事は2?3日で終了すると言っている」
とのこと。
私は、皆様がおっしゃられる内容に開いた口が塞がりませんでした。
「開いた口が塞がらない」とはこういう時に使うのかというほど、
その表現がぴったりでした。
まず、土台上げ工法を行うにあたって、事前調査は必須です。
更に、他の家の見積りと同じものになることは絶対にございません。
なぜなら、家の大きさや沈下量、傾きの方向は1軒ごとに違うからです。
そして、どんなに傾斜の少ない家屋でも工事が2?3日で完了する工法ではございません。
最低でも7日は必要です。
それを2?3日で水平に出来るとすれば、
ジャッキアップの際に、家と基礎を繋ぐアンカーボルトや鉄筋を切断し、それを切り離したままコンクリートに埋めてしまっていることも予想できます。
土台上げ工法は、ただ安いからといって、手を出して良い工法ではございません。
やり方によっては、傾きは直ったとしても、
直す前よりも「危険な住宅」になってしまうものです。
わたしは、下手に直すのであれば、直さないことをおすすめします。
皆様くれぐれもお気を付け下さい。