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日本の「最高等級省エネ基準」のあり様

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前回の続きです。

先日、ある住宅展示場の最新スマートハウスを拝見してきました。

そこは、「次世代省エネ基準」で建築した建物に、
太陽発電システムを装備することで、最新のスマートハウスへと仕上げられた建物でした。

しかし、建物の裏に回ると、お客さんからは見えない位置に
10台もの室外機がずらーっと並べられていました。

なぜこんなことしているかっていうと、
モデルハウスが寒かったり、暑かったりすると、
お客さんは居心地が悪くて帰っちゃいますよね。

だからゆっくり長居してもらうために、こうやって快適にしてるんです。

でも、裏を返せば、それだけエアコンを使わなければ、
快適には過ごせない家なんだってことなんですよ。

これでは、いくら電気を作っても、
この屋根に乗る程度の太陽発電では、まったく足りません。

でも、それが「次世代省エネ基準」なんです。
これが日本で最高等級の建築なんです。

どうですかね。こういう家を建てたいと思いますか?

どう思われるかは分かんないですけど、
僕は、この話を知れば、
家を建てるのが、ちょっと不安に思う人も多いと思うんですね。

しかも更に、知っておかなければならない
重要なことがあって。

それは、この「次世代省エネ基準」は義務じゃないってことなんです。
実は、これをクリアしている家は、新築市場全体の6割ほどしかありません。

つまり、市場に流通している住宅の半数近くは、
この基準にも満たないのです。

でもね、住宅の営業マンはそんな説明は絶対にしてくれないんですよ。
「うちは次世代基準は満たしてません」なんて言ってくれないんですよ。

…だって、義務じゃないんですから。
そんなこと言ったら、売れなくなっちゃいますよね。

だから、家を買う立場として、もし何も知らずにいると、
性能の悪い“こっち”を、知らず知らずのうちに買ってしまうんですね。

これが、日本の住宅市場です。
つまり、基準はゆるゆるだってことです。

ちなみに、ヨーロッパ基準をクリアできるような家って、
日本市場のうち、一体どのくらいだと思います?

実は、日本の住宅市場全体の・・・たった1%程だと言われています。

なんで、日本とヨーロッパとの間に、
こんなにも差がついてしまったんでしょうかね。

実は、そこに「燃費」というキーワードが関係してるんですね。

次回につづく・・・

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