リノベーションを前提とした中古マンションの購入には、通常の中古マンション選びに加えてチェックしておきたい点があります。
管理規約の内容は、必ず購入前にチェックしましょう。特に、リノベーションやデザインリフォームを考えている場合、思いがけない規約を設けている場合があるので要注意。
例えば、「フローリング禁止」や「フローリング遮音性能の指定」「給湯器の型式指定」といった項目がある場合があります。
マンションでは、区分所有者の円滑な共同生活が維持されるように、区分所有法という法律に沿ってつくられた“管理規約’と“使用細則”を誠実に守らなければならないとされています。
区分所有法が最初につくられたのは、昭和37年4月(1962年)です。その後集合住宅が大量に建設され、その中で発生したトラブルに対応する必要性から昭和58年5月(1983年)に改正されました。
個人の専有部分の範囲として規定されている部分のみのリフォームであっても、共用部分に囲まれた空間である以上、個人の都合による勝手な工事は行えません。違反した場合は、最悪のケースでは強制的に追い出されてしまう事もあります。リフォーム店や工務店が果たすべき役割もありますが、規約違反をした場合、最終的には施主が責任を取ることになります。
鉄筋コンクリート造、鉄骨造などに使われる、一般的な構造です。柱や梁で建築物を支える構造で、間口方向、桁行方向ともに筋交いや耐力壁を必要としない構造です。開口部や間仕切りの位置や大きさが、自由に設定できるので、リノベーションに向いています。デメリットとしては、室内に柱型が出てきて部屋角に出っ張りがあることが多く、1981年以前に建築許可が下りている建物では、耐震性が確保できていない場合が多くなります。
3階~5階建てのマンションによく見られる構造で、柱や梁という軸の部材ではなく、床、壁、天井の6つの「面」が構造躯体として、建物を支える構造のことです。「面」と「面」で支えるため、柱や梁が出ず室内がすっきりと使えるというメリットがありますが、壁厚、壁量、階高、開口部に制限を受けるため、リフォームやリノベーションの際に間取り変更がしにくい、といった制約が出てきます。
メリットとしては、耐震性が高いことが多く、1981年以前に建築許可が下りている建物でも、耐震性が高い事が多くあります。